防火区画処理とは

火災が発生したとき、火や煙が建物全体に広がるのを防ぐために、壁や天井などで区切る工事のことです。建物の中には、電気やインターネットのケーブル、配管などが部屋と部屋をつないで通っています。

こうした「貫通部」は火が通りやすく、しっかりふさがれていないと、火災時に一気に燃え広がってしまう危険があります。そのため、防火区画処理では「ケーブルや配管が通る部分を、専用の材料でふさぐ」「国の基準に沿った安全な方法で施工する」といった対策が求められます。

万が一の火災時に、大切な命や財産を守るための「見えない安全対策」。それが防火区画処理です。

代表的な工法

工法01

耐火仕切板工法

 現在広く採用されている防火処理工法のひとつに、ケーブルの形状に合わせて加工したケイカル板を取り付け、耐火シーリング材ですき間をしっかりと封じる方法があります。

 最近では片面施工が主流となっていますが、以前は両面にケイカル板を施し、内部にロックウールを詰める「サンドイッチ工法」が一般的でした。

 時代とともに施工方法はシンプルになりつつありますが、複雑に入り組んだケーブルにも対応可能で、仕上がりも美しく信頼性の高い工法として現在も多くの現場で活用されています。

工法02

耐火ブロック充填工法

 耐火ブロック充填工法は、開口部にさまざまなサイズの耐火ブロックを隙間なく充填していく方法です。

 施工時に周囲を汚す心配が少なく、配管やケーブルなど幅広い貫通物に対応可能です。施工のしやすさは他の工法と比べても非常に高く、後からのメンテナンスもしやすい点が大きな特長です。

 特に床開口部においては、業界最大クラスの開口面積にも対応できる優れた工法として、多くの現場で採用されています。

工法03

耐火形成板充填工法

 耐火形成板充填工法は、壁面や床面と一体化した仕上がりが特長の、現在主流となっている工法です。

 耐火ボードを開口部やケーブルの形状に合わせてカットし、ぴったりと充填。その後、隙間を耐熱シール材で丁寧に処理することで、高い密閉性と耐火性能を実現します。

 施工しやすく、耐水性や経年による劣化にも強い、バランスに優れた工法として多くの現場で採用されています。

工法04

電線管 短管工法

 電線管 短管工法は、熱で膨張する特殊なシートを管の開口部に巻きつけるだけの、シンプルかつ効率的な施工方法です。

 片面のみの処理で済むため作業時間を短縮でき、自己融着性によってしっかりと密着するため、施工者の負担も軽減されます。

 また、他にもシール材を用いた充填方式など、現場の状況に応じた柔軟な対応が可能です。

WEBからの
お問い合わせはこちら


お電話でのお問い合わせはこちら

営業時間 : 平日 8:00〜17:00

LINEでの
お問い合わせはこちら

ご依頼のご相談、求人情報・エントリー